近年、皮膚に帯状の発疹や水ぶくれができてしまう帯状疱疹を患っている人が増えていると聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。
皮膚の問題なので関係ないと思われがちですが、実は歯の痛みの原因になるケースもあるのです。
帯状疱疹と歯の痛みにはどのような関係があるのか、解説します。
帯状疱疹とは?
帯状疱疹はウイルス感染症の一種で、水痘・帯状疱疹ウイルスが原因となって起こる病気です。
水ぼうそうは子どものときにかかる病気ですが、病気が治ったとしてもウイルスは体内にずっと潜んでいます。
疲れていたりストレスが溜まっていたりすると免疫力が低下し、再びウイルスが活発になって帯状疱疹を引き起こすのです。
帯状疱疹になると、身体の左右どちらかで神経の流れと同じ場所に痛みが生じるようになります。
痛みがある部分に発疹などができて赤くなり、帯状に並んで水ぶくれも生じるようになるのです。
帯状疱疹になると、皮膚の表面だけではなく神経にもウイルスが増えて炎症を起こすため、強い痛みが生じます。
特に発症しやすい場所は肋間神経といわれる、胸から背中に神経がある場所です。
また、顔の三叉神経に起こることもあり、その場合には神経の場所によって、失明やめまい、難聴、耳鳴り、顔面神経麻痺などの症状が出ることもあります。
帯状疱疹でなぜ歯が痛くなるのか
帯状疱疹を発症すると、歯痛帯状疱疹といって歯に激痛が走るようになることがあります。
なぜ歯が痛くなるのでしょうか?
三叉神経がウイルスに感染して帯状疱疹になると、片側の複数の歯に虫歯のような強い痛みが生じることがあります。
痛みが起こった場合は1週間以上続きます。
ひどいときには歯の神経に炎症が発生した時のような痛みが生じることもあるのです。
歯科医院を受診して神経を除去してもらっても、原因は歯の神経ではないため改善されることはありません。
奥歯から前歯に向かって痛みが移動することもあり、神経の端までウイルスが広がってしまうと口内の粘膜に水泡が生じます。
帯状疱疹が治った場合でも、神経痛が発生し、通常は痛くない刺激でも痛みを感じるようになるため、歯磨きや食事などの妨げになってしまいます。
帯状疱疹を発症した場合、薬を飲むことでウイルスの増殖を抑制できるため、早めに治療を受けましょう。
まとめ
帯状疱疹は皮膚の表面で、神経に沿って発疹などができる病気ですが、実は歯痛の原因になることもあります。
原因となるウイルスは子どものころに保有しているもので、加齢やストレス、疲れによる免疫力の低下が原因となって帯状疱疹が発症してしまうのです。
歯が痛くなることを歯痛帯状疱疹といい、治った後に歯が痛くなることもあるため、帯状疱疹の疑いがあるときはなるべく早く治療を受けましょう。
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